■ セラミド
セラミドとは  説明図->
セラミドとは肌の細胞の隙間を埋める物質で、肌のバリア機能を果たしています。皮膚は外側から、表皮、真皮、皮下組織の順に層をなしていますが、表皮でも一番外側にあり、皮膚の健康を守る重要な役割を担っているのが角質層です。表皮の一番外側にある角質層で角質細胞同士の隙間を埋めているのが角質細胞間脂質という脂質で、セラミドは角質細胞間脂質の40〜50%を占める主要成分です。細胞間脂質はその名のとおり角質層の細胞と細胞の間にある脂質、つまり油です。そしてレンガのように並ぶ角質細胞の間をぴったりとくっつけるセメントのような役目をしているのです。
角質層には「外からの刺激や異物の侵入を防ぐバリア機能」と「皮膚の水分を保つ機能」があり、それらの機能にはセラミドの働きが大きく関わっています。ところがセラミドは加齢やストレスなどの環境の変化によって減少することがわかっています。赤ちゃんの肌がプルンプルンなのは、セラミドが多いからなのです。セラミドが十分でなくなると角質細胞の間には隙間ができ、バリア機能が低下し外からの細菌、ウイルス、ダニ、ハウスダストといったアレルギーを起こす物質などが侵入しやすくなり、汗や紫外線といった刺激にも敏感になります。また皮膚の水分を保てなくなるため乾燥した皮膚(ドライスキン)になってしまいます。セラミドは表皮の健康を保つ、いわばバリアの働きをしています。表皮が健康な状態であれば、皮膚の水分も失われにくく、また外からの刺激も入ってきません。ところがセラミドが減少しバリア機能が弱まると敏感肌に傾き、かゆみや炎症を伴う「老人性乾皮症」や洗剤や水仕事なのが引き起こす「主婦湿疹」、「アレルギー」や「アトピー性皮膚炎」を起こすのではないかと言われています。つまり、セラミド不足が肌のトラブルの原因なのです。
また、セラミドはシミ、ソバカスの原因であるメラニンの生成を抑え、真皮で肌の弾力性を保っているコラーゲンやエラスチンを安定化させ、シワやたるみ、皮膚の老化を防ぐ働きがあることもわかっています。皮膚の老化(シワやたるみ)は早い人で20歳頃から始まります。皮膚の自然な生まれ変わりのサイクルがゆるやかになり、サイクルスピードが落ちて、肌を形成するコラーゲンとエラスチンの層がどんどん薄くなります。すると皮膚は弾力を失い、シワや小ジワが出てき、さらに外敵(紫外線、ほこり、アレルゲン)の侵入やストレスなどの有害作用が重なると、コラーゲンとエラスチンの破壊や減少が起こり、皮膚の老化は避けられないものになるのです。一見、皮膚の老化を防ぐには、不足しているコラーゲンとエラスチンを補うことが一番のように思えますが、コラーゲンとエラスチンをどんなに補給しても外からの有害作用によって、効力を発揮できなくなることが最近解ってきました。このため皮膚のセラミド含量は、肌の健康や若さのバロメーターとなっています。
セラミド‐3とは?(他のセラミドとの違い)
セラミド‐3は天然セラミド(N-ステアロイルフィトスフィンゴシン)で、ヒトの皮膚に存在するセラミドと同じ構造を持っています。このため皮膚との親和性が高く、皮膚バリア機能を強化し、保湿作用を改善するはたらきがあります。お肌への浸透力と滑らかさがセラミド‐3の特徴といえます。近年セラミド‐3は、フェイス用のクリームや美容液にも配合されています。人の皮膚セラミドには7種類(セラミド‐1〜7)のタイプがあります。特にセラミド‐1、3、6の減少は、皮膚乾燥(ドライスキン)、肌荒れ、アトピー性皮膚炎などの原因となり、皮膚を過敏にすると言われています。現在セラミドは、天然セラミド、合成セラミド、合成擬似セラミドに大別されています。天然セラミドは牛脳抽出物や小麦、米、大豆、トウモロコシなどの植物抽出物から得られるものが利用されていましたが、牛由来の場合、狂牛病因子であるBSEの感染問題により、使用が禁止されています。